エルメスのキーケースの修理依頼(リフォーム)が入りました。
以前にオーダーしたお客様からのご依頼でした。奥様にプレゼントした思い出ある大切なキーケースだそうです。
金具はオールド感はありますが、十分使えます。色々と確認します。
この表革、裏面の2面カラーリフレッシュして栄養を与え、縫製しなおせば、綺麗になってまた現役で使える様になりますが、お客様と打ち合わせした結果表面はボルドー色のクロコダイルで、純正金具と純正ボタンを移植する事になりました。
エルメスのキーケースの金具、ボタンは外した事がありませんが、色々確認したら外れて移植が出来そうでしたので、やってみる事にしました。オールドですので取り扱いに慎重になります。
内面の革は手触り柔らかく滑らかなゴート(山羊革)をチョイス。
もちろんヨーロッパstyleの(切れ目)コバ仕上げです。コバが美しく滑らかになるまで2週間近く作業を繰り返し、労を費やします。インクはハイブランド御用達の優秀なイタリアにあるメーカーから仕入れて、更にFULLBRIDGEにてコバが直ぐに割れたりしない様に調合調整しています。
仕上がりました。どうですか? 誰が見てもHERMESにしかみえないですね。
やっぱり時計もそうですが、純正金具移植が自然で一番美しいです。
金具を全て外した、元のHERMESキーケースの抜け殻??です。
もちろんHERMES刻印が、うっすら残っています。奥様にこの抜け殻も見せた様です。笑。
比べると、クロコにして正解ですね。ラグジュアリーです。
納期は1ヶ月程度でした。