かなりクレイジーなフルオーダーメイド&スペシャルメニューのイバラエイ・ラウンドファスナー・ロングウォレットが完成しました。
先ずは今回使用する厳選チョイスした極上原皮のご紹介です。
左→ブラックカラー・イバラエイ(スターガルーシャ)
右→ボルドーカラー・マット・クロコダイル
世界レベルで激レアなイバラエイ。イバラエイは絶滅危惧種に指定されています。今後この様な極上イバラエイが益々入手する事が難しくなってくると思います。
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今回使用するイバラエイの下右端に多少の傷がありましたが問題なく今回オーダー製作するお財布面積でセンター取りして傷なしの綺麗な部位で取れる面積を十分確保しているので、こちらを厳選チョイスしました。
まるで夜空に輝く無数の星★☆。そして真ん中は天の川?の様。
まさにその名の通り。スターガルーシャ。
蕀部分をフラットにカットして断面のところにスター部分(白いところ)が出現します。その断面が梅の花にも似ている事から梅花皮(カイラギ)とも言われています。表現までもがクリエイティヴィティであります。
左から
①美しいブルーに染められた、HERMES バーキン インナーに使われている同メーカー同素材のゴートスキン x FULLBRIDGE別注カラー。もちろんmade in France.
②レアな抹茶カラーキャビアtype・ガルーシャ
※①、②は別お客様オーダー分で使用致します。
③イバラエイ(梅花皮)・スターガルーシャ(黒色)
④ボルドーカラー・マット・クロコダイル
③、④はこのオーダーで使用しました。
では、かなりぶっ飛んだフルオーダーメイド&スペシャルメニューのイバラエイ・ラウンドファスナー・ロングウォレットの説明に入ります。
まず驚いてもらいたいのが、引き手には斜め(右上がり)にデザイン配置し、覆輪(ふくりん)留めされた大きなルビー、重さは0.65ct。
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その上には然り気無くダイヤモンド0.02ctを留めました。もちろん配置や各石の重さ(キャラ目)やクオリティ等はお客様とデザイン打ち合わせして、その他細かい事はお任せでセンス良く仕上げていきます。
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宝石の鉱物の硬さを1から10の段階で示す『モース硬度』と言う数値があります。モース硬度とは物質の硬さを数値化して示した指標となる硬度の値です。モース硬度のモースとは、大学教授であり鉱物学者、地質学者でもあるフリードリッヒ・モース氏の名から。
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ルビーはこのモース硬度が9です。鉱物の中で最も固いのが誰もが聞いたことのあるダイヤモンドがMAXの10です。そのダイヤモンドに次いでルビーは硬度が9と固いので耐久性もある為、頻度の高い引き手に使用するには向いている石なので用途も考慮して提案厳選チョイスしています。
ルビーとダイヤモンドのモース硬度の差は1ですが、厳密に言うとダイヤモンドとルビーの固さレベルだけで考えると、はるかにダイヤモンドの方が固く、1から10の範囲ではないとしたら、私はダイヤモンドのモース硬度は10ではなく12の、ルビーとの差は3はあるのではないかと。。
今回の引き手に使用するルビーは当初最高級クラスのミャンマー産ピジョンブラッドカラー(色、テリ、透明度のハイバランス)を使おうとしましたが、地金がマットブラックなのでピジョンブラッドだと色がダーク、濃すぎるので、ワントーン明るめで照り感を重視したルビーを厳選チョイスしました。形はメンズライクなスタイルのスクエア系、エメラルドカット系。もちろん透明度もあり、しっかりとした品のあるルビーらしい濃厚な赤色を厳選チョイス。
引き手のマットブラックに乗っけて雰囲気ある色とサイズ感。なぜ0.65ctとは引き手に置いてこの大きさがベストと思った結果論が0.65ctだっただけ。決して0.65ct upと言いたい、適当で選んでいる訳ではない。色感もテリ感もパーフェクトバランスであった。
仕上がりを考えジュエリーは厚み(高さ)なども考慮しないとなので、ルビー裏面の尖ったところキュレットの収まりやサイズ感も考慮しなくてはいけない。
写真では少し出ている様に見えますが実際のキュレットは面とツライチより少し中に入って当たらない程度の位置でセッティングし留めています。
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ちなみにルビーの語源はラテン語の赤色を示します。
ルビーを仮留めした瞬間、左上辺りにメレダイヤがあった方がトータルのデザインバランスが良いなと思いお客様に相談連絡しました。
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フルオーダーメイドのモノ作りは製作途中の物語りや進化、変化が生まれる時もあります。FULLBRIDGEのフルオーダーメイドにメニューもルールもありません。
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常に気づくか伝えるか気づかないか伝えられないかです。もちろん当初の打ち合わせでそのまま変わらず完成する場合も十分にあります。難しい事や新しい事をしたときに考えなからやるので創造が生まれたりする場合があります。
引き手の素材はスターリングシルバー製の表面にマットブラックカラーでサンドブロスト加工を施しました。引き手にはFULLBRIDGEsignが然り気無く刻印されています。
引き手だけでも石を選び、配置し、留める、デザイン、創造まで考えらるのでとても面白くなってしまいます。デザインやフルオーダーに正解はありませんからね。
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今回の様にお財布の仕様から引き手の素材、色、使う石素材、色、サイズ感まで自分だけの正解を追求する事がFULLBRIDGE的フルオーダーメイドの醍醐味なところです。
ファスナーはお馴染みFULLBRIDGE別注のイタリア製で、布地は最高級素材でとても丈夫なグログラン仕上げを採用、生地感と上質なデザインで品格も上がります。
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全てオールブラック(マットブラック)仕上げです。ブリッジだけゴールドにしました。ちょっとしたアクセントと金運と言う意味も込めて。至るところまで単調にならない様に配慮致します。
もちろん大きなイバラエイ皮革は贅沢にセンター取り。センター取りしなければ3つくらいこの1枚の皮革で作れそうな大きさですが、センター取りが1番ハイセンスで仕上がりが美しいです。とてつもなく固いイバラエイ。何するにも手間と時間がかかります。
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通常のクロコダイルの10倍以上の時間と手間が要されます。もちろん全ての工程にオリジナルの技法と感覚が求められます。
King of Exotic leather start stingray(star galuchat).
知る人ぞ知る世界レベルで激レアな皮革。絶滅危惧種にも指定されているイバラエイ。
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細かく言うと長文になるので割愛。
幻の皮革、イバラエイですが、FULLBRIDGEでは小物~お財布~時計ストラップまで色々な形にしています。この希に感謝御礼申し上げます。
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#国宝レベル
超厳選された世界一希少価値の高い、世界一固い皮革、世界一高級な皮革を贅沢に1枚センター取り
#激レア皮革
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ガルーシャも十分固いですが、はるかに固いイバラエイ皮革を漉きオリジナルの技法で加工しハンドステッチ。糸が通る穴も綺麗に削らないと糸が切れてしまいます。やらなくてはいけない事を全て文章にすると社外秘になるので言える言えないと考えて文章を打ち込んでいます。
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例えばイバラエイの裏(裏地)を1000回は鋤かないと固すぎて厚すぎて使い物にならない。鋤き機に入れても鋤き機の歯が直ぐ駄目になるか歯が欠ける。革包丁も。固すぎて使った工具が全部駄目になるレベル。まさに世界最強の固さ、最高峰の皮革、イバラエイ。
#starStingray#stargaluchat
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インナーは全てマットのボルドーカラーのクロコダイルの腑を計算して腑を個々に合わせています。
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かなり高度な技法と経験センスが求められる事ですが、手間と時間をかけたモノはとてつもなく美しく、更に魅力的なモノに仕上がります。腑合わせは言うまでもない事ですが1ヶ所も1mmも失敗は出来ない究極の仕上げ、インナースタイルです。
各カード段にはFULLBRIDGE Designを入れて単調にならないスタイル。
カードもお札も十分に入れられる部屋、デザイン、設計。もちろんお客様と打ち合わせして細部まで決めます。それがFULLBRIDGEのフルオーダーメイドstyle。
贅沢なインナー。見えるところ全てクロコダイル&腑合わせ。
イバラエイはクロコダイルと比べると全く別モノです。どんなに革が好きな人でもイバラエイはなかなか見たこと触った事、聞いた事もないと思います。初めて見た人は何だか分からないがそのオーラと不思議な表情と魅力に心を奪われるだろう。
難しいカード段も全て腑を合わせています。全て腑が揃っているので作った側でもその仕上がりを眺めているだけでも何度も見てしまう程です。今回カード室が多いので自然と裁断パーツが多くなります。
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この様に裁断パーツが多いインナーの腑を全て揃えた仕上げが出来るところはなかなか無いかと思います。
全てのパーツの腑を合わせます。究極に拘ったインナースタイルです。
世界レベルで、このお財布に勝るお財布はなかなか無いかと思います。
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HP問い合わせお客様よりスペシャルなフルオーダーメイドでした。遠方のお客様でしたので電話とメールでのやり取り打ち合わせでした。
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お客様も仕上がりに大変感動していました。お財布を開ける度に嬉しくなると言っていました。
そのお言葉には嬉しかったです。労を費やした甲斐がありました。こちらこそ感謝致します。でも私はまだまだこれより難しくハイレベルなフルオーダーが今後も入ると思っています。人生日々勉強と成長ですね。